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NHK 戦争証言アーカイブス [にっき、ひとりごと]

 私には戦争体験したおじいさんがいました。

 私が高校生の時に亡くなったのですが、幼いころからおじいさんに会うたびに、戦争の時のことを少し、ほんの少しはなしてくれたことがあります。
戦争では砲兵や医療兵をやって、戦地に行って怪我をして度々内地に帰ってきたり。足の銃創を見せてくれたり、近所の戦友だった人の目から頭に銃弾が抜けていってそれでも無事だったことを聞かされて。子供心に感心したものでした。 

 高校生になって、戦争でのヒロイックなところよりも、忌わしい、悲しいところをおじいさんに聞こうと何度も尋ねますが、うやむやにされて聞けずじまいでなくなってしまいました。 ほんとは、おじいさんの戦争の武勇伝よりも大変だった、悲惨だった戦争の現実を聞きたかったのです。 また、そういうことを知って、伝えていくことができたら・・・。と思って、残念に思ってました。


 最近、NHKでアニメをやる深夜枠に戦争体験の証言を本人の口から語っていただいたドキュメントがあって、見たいアニメの合間に見るようになってました。 その本人から語られる話は、もう、生々しくて、痛々しくて、見てる者にとって何かを感じられないわけがないほど深く、本当に深く心に残るものでした。 私のおじいさんがなかなか話してくれなかったこと。 私が、おじいさんから聞きたかった生の戦争体験そのものでした。

 ショックでした。インタビューされてるおじいさんが涙ながらに「悲しい・・・」「戦争はやっちゃいかん・・・」という生の声は、私の芯の部分を震わせ、人であるということの悲しみを思い知らされる言葉でした。

NHK 戦争体験アーカイブス

 一度、ご覧になって見てください。


 家族には話せない、一度も話さなかった話を聞いて何かを感じていただけたら。
 この企画なら、私のおじいさんも話してくれたかもしれない、と考えると、つらい過去を証言してくださった方々にほんとうにありがとうと言いたいです。


 戦争は政治の最終手段。



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 かの銀英伝のヤン・ウェンリーはこう言った。

 ~人類の社会には思想の潮流が二つある。人の命以上の価値があるという説と、命に勝るものがないという説とだ。 人は戦いを始めるとき前者を口実にし、やめるとき後者を理由にする。それを何百年、何千年と続けてきた。~

 なんてくだらないんでしょうね。人間って。

 でもそれを知ってて、ヤンは自分はその流した血の量に値する何かをやれるんだろうかと。 くだらないループにはならない何かを残せるんだろうかと、思うわけです。


 戦争がいけない?

 

 戦争体験者の方々の無言の警告。

 物事には裏が必ずある。表によって利益を得る、裏の存在。正義は戦争用語。だまされるな! と。








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コメント 2

takao

>近所の戦友だった人の目から頭に銃弾が抜けていってそれでも無事だったことを聞かされて。子供心に感心したものでした。 

あれ、ウチの祖父にそっくりのお話。こういうこともあるんですね。うちの祖父は、特攻隊に志願していたらしいですが、左目?が銃弾でつぶれてしまった為に、いけなかったらしいんですよね。あまり、戦争の話をしたくないらしいので、聞けていないのですが。誰でも、悲しい話はしたくないのだろう、と思っています。

戦争はやっちゃダメだ、と思うと同時に、どうやったら戦争を防げるか、を考えないといけないなぁと思っているのでした。それぞれの考え方の違いがあって、難しいのだろうなぁ、と思うのですが。
by takao (2009-08-29 05:55) 

tamapu-

takaoさん、コメントありがとうございます。

>あれ、ウチの祖父にそっくりのお話
そうでしたか。
戦争で生きて帰ってきたからこそ、親父が生まれ、私が生まれ。
今思ってみれば、祖父が親父も私も同じ運命の元、あの時代を生きてきたのだなと感慨無量です。

あなたが生きてくれたから、私がいる。

>どうやったら戦争を防げるか
人類がテレパシーを身につければ、まずは国同士の戦争は起こらないと思います。

私の大好きな本。ジョー・ホールドマン著『終わりなき戦い』の最後に、戦争がなくなるのですが。それは-私、即ち全体-というクローンの世界で、コミュニケーションは一人が思えば全体が思う完全なる意思疎通の世界でした。それはそれでまた問題があるのですが、偏見なき意思疎通ができれば争いはもとから起きないという根本を私の哲学に刻み込んだ本でした。

でも実際は、戦争って仕組まれてる、強いられてることが多いので、戦争が起きるときにはもう、どうしようもなくなってるんですよね。

・・・・・・。

やるせないですorz


by tamapu- (2009-08-30 01:03) 

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