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咲-SaKi- 9局 「開眼」 [咲-SaKi-]

 あらすじや、レビューはみなさんしているので、今回は麻雀の解説を。

 先鋒戦、最初の半チャン。

起家、清澄:優希
南 竜門渕:井上
西  風越:福路
北  鶴賀:津山

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 もう、10巡目と言えばテンパイのオンパレード、平均テンパイに近い巡目。でもどの手配も手が遅い。
優希は起家なんだから、本当なら泣きまくってタンヤオドラ1ぐらいの手でいくはずだったのですが、上家はいい捨て配を出していなかった。

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 六万切ってイーシャン聴。

 索子三、四、五、六、万子一、二、三、四 が来ればテンパイ。手順的にもミスはありません。

 ここで、竜門渕:井上 1筒ポン。

 親に調子つかせるのは避けるのが基本。手が遅いとなればリーチで手が大きく、たとえツモでも親に上がられると大差になる。南家の親をツモらせない泣きが効果あるのはもう常識ですよね。親が手が進んだと感じるや、泣きを入れる竜門渕:井上。

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 結果。
 優希がツモるはずの三索は対面へ。
 メンタンピン、三色、ドラ2。 裏載れば倍萬。泣いてなければすごい手のテンパイでした。

 こんだけの手をテンパるだけでもなかなかない大役手。
 それをかわされて、親も下ろされ、タコスもない優希にはダメージでかいです。

 最初の半家やって。

起家、清澄:優希  67900(-32100)
南 竜門渕:井上  130400(+30400)
西  風越:福路  114800(+14800)
北  鶴賀:津山  86900(-13100)

 これは優希大負けですね。
 直撃親満が痛い・・・。

後半戦

起家、清澄:優希  
南  鶴賀:津山
西  竜門渕:井上
北  風越:福路



 東1局。いきなり七対、イーシャン聴。
 2巡目いきなり赤五筒ツモって、リーチ!

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 竜門渕:井上、また即泣き。

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 ツモ順ずらされて、当たりパイが下家へ・・・。

 竜門渕:井上は、相手の手の進み具合を雰囲気から察してるようですねと、実況。
 たしかに、乗ってる人は即リー、即ツモよくしますが、それをこうも的確にするとは・・・。
 でも、七対は待ち悪いし、早い手で多面チャンにするのが対抗手段。不可解な泣きをするというよりも、完全に優希マークで他は空気だからできることだと思います。 神懸かったことをしたのは、和の言うとおり偶然ですね。

 優希はもうダメかな・・・と、思うようになる。すると、前に一度同じようなことがあった・・・。
 合宿のときの久部長の言葉を思い出す・・・。

優希「いま、自分にできることをするんだ・・」「あきらめた心では見えないこものも、前に進めば見えてくる・・」
これが『開眼』?



 南1局。いい配パイです
 ほんとうなら、染めて自分の手配ばらすより、ダマでドラ3あったほうが上がりやすいし、実践的。
 でも優希はあえて、万子で染めていく・・・。

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 しかし、対面竜門渕:井上が5巡目で純チャンテンパイ。
 早いよ!待ちもほどほどのリャン面。うあー、八筒でリーチ。

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 素直に打ってれば、八筒打ちのリーチのド本命はそのパイの隣、四、七、六、九筒が大本命。
 しかもドラ七筒なんて無謀もいいところ。切りづらい・・・。

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 おおおおお。
 何かが・・・く・・くる。「ごごごごごぉぉぉぉぉ・・・」

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 ザ・ワールド!

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 「――この子の理配の癖と視点移動から考えると・・・」「大丈夫、道を作ってあげる・・・」



 すごい、すごすぎる・・・。
 理配*2の癖?


 各家の捨て配、自分の手配を見ると、ドラ七筒はノーチャンス*1
 だから、上家風越:福路は先にドラ七筒を切って見せた。
 リーチをかけて回し打ちできない竜門渕:井上に振り込ませようと、優希に安パイであることを示したのです。

 きたぁーーー。
 メンチンリーチ!!

 六、九万待ち。上がればリーチ、メンチン、ピンフ、ドラ1 11幡倍萬。九万高めで12幡倍萬。裏ドラ乗れば13藩で3倍萬。親の倍萬24000点、3倍萬36000点。負け取り返せますね。

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 つかんでもうたぁーーーwww
 一発で!
 リーチ、一発、メンチン、ピンフ、ドラ1 12幡。おしい・・・。

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 南一局1本場。1巡目ポン!2巡目チー!3巡目ロン! はやっwwww

 焦る、竜門渕:井上。流れを断つために泣く・・・。でも、すでに流れは風越:福路に・・・。

 上がりまくる風越:福路。結局一人勝ちの風越:福路。
 あの目は観察力に長けた能力のようですね。癖は人と対戦する時の大切な情報手段、この能力も手ごわい・・・。

 後半戦後の結果。
起家、清澄:優希  88900(-11100)
南  鶴賀:津山  81400(-18600)
西  竜門渕:井上 87700(-12300)
北  風越:福路  142000(+42000)



 麻雀は揃い絵ゲームではあるんですが、精神状態にえらく左右されるゲームで。集中が切れたり、自分のペースで打てないと面白いほどうまくいきません。しかも麻雀をやっていると、なんでよ? と、いうほど理不尽で、不可解。 かと思うと、理詰めの確率ゲームで、一打一打考えながらやらないとロスが大きくなって効率悪い。  麻雀の面白いところを知ってますね。

 ここまで本格的で麻雀の面白さを出しながら、且つ、知らない人も楽しめるなんて考えもしませんでした。
 すばらしい!






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 ノーチャンス*1:捨てるパイに対してロンになる組み合わせがないときに言います。優希の場合、七筒に当たる組み合わせ;2面の五六筒、間チャン六八筒、辺チャン八九筒、シャボ七七筒 単騎七筒。このうち同じパイは4つしかないので、場と福路の持ってるハイと優希の七筒で;六筒4つ(場に2枚、手に1枚、ドラ表示1枚)、七筒4つ(場に1枚、手に2枚、優希1枚)、八筒4つ(リーチ表示の場に1枚、手に3枚)で、全く七筒が当たる組み合わせがありません。

 理配*2:手配を順番に並べること。これには個々で癖があるものです。だから上がった時とかに並びを見られると、右側が索子、左が万子、など癖を知られて出したパイの前後を推測されてしまう。すぐにはわからないが、同じ相手とやってるうちにだんだんわかってきます。だから福路も後半スパートかけたんですね。
タグ:9局 開眼 -saki-
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コメント 2

Lunamaria

> 理配*2の癖?

言われてみると、そんなのどうやって判断しているのかと思いますが
テンパイとかで手を晒(さら)したときにチェックしていたんでしょうか。

> 各家の捨て配、自分の手配を見ると、ドラ七筒はノーチャンス*1

自分の手配に何枚か掴んでいたんでしたっけ7ピン。
福路さんはちゃんと理詰めでの打ち筋なんですねぇ。
 
by Lunamaria (2009-06-06 14:47) 

tamapu-

lunamariaさん、コメントありがとう。

理配の癖は捨て配や、ポン、チーでも、どこから出てきたか見ていると案外分かっちゃうので、うまい人は理配をしないで打ってたり、毎回順番変えてたりしています、リアルの麻雀はシビアです。

>自分の手配に何枚か掴んでいたんでしたっけ7ピン。
多分、あの開いた青い目は瞬間的にすべてを見てとったのでしょう。あの時間が止まったかのようなエフェクトで見てとったチャンス目と、今まで見てきた理配の癖を。
by tamapu- (2009-06-07 02:29) 

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